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EURインデックスチャート月足分析

13:00

本日は,やや趣向を変えまして,EURのインデックスチャートの月足分析を。

以前から通貨ペアの値動きを通貨毎の要因に分解して表示した独自のインデックスチャートをご紹介しておりますが,今月は重要局面に差し掛かっているように見えるEURの月足チャートをご紹介したいと思います。

それに先立ち,まず簡単に値動きの成分分解について。
例えばEUR/USDという為替レートは,EURとUSDの通貨の交換比率ですから,EURの価値が変動してレートが変わる場合,USDの価値が変動する場合,あるいはその両方の場合があります。日々の相場を見ておりますと,今日は全面的にEURクロスが上げているというような場合があり,そのような時にはEUR要因で上げているのだなぁということが何となく分かりますが,このわたしが独自に計算するインデックスチャートは,そのような感覚的なものを数値化したものです。

具体的には,主要6通貨(USD/EUR/JPY/GBP/AUD/CAD)間の交換レートを参考に,それぞれの変動の総和を通貨毎の要因に分解しています。具体的な計算方法は説明すると長いですし,秘密の部分もあって今のところ非公開です。なお,数値の持つ意味は,プラザ合意後の1985年から20年間の平均価値を1として計算しています。今日示すのは,このうちのEURの月足のチャートになります。
EURインデックスチャート月足20年


これはもう図を見て頂くのが手っ取り早いのですが,EURはその前身の西独マルクの時代から見るとほぼ75ヶ月程度で高値のサイクルをつけていることが分かります。1992年より前は図にありませんが,69ヶ月前の87年1月頃に高値をつけており,この70ヶ月程度で高値をつけるサイクルはプラザ合意後のドルの一貫した下落トレンドの中で生きていると考えて良いのではないでしょうか。

さて,ここからが本題ですが,この高値示現のサイクルは,1985年のプラザ合意後から20年の平均価値を意味する1のライン(水色)を中心にするようにして上下動していることが分かります。特に大きい上下動である1992年から2000年までの変動を見ますと,1992年高値と水色ラインの乖離率が15%,そして2000年底値と1のラインの乖離率も月足ベースで見るとほぼ15%。また,その他の小さい上下動を見ても,変動幅が非常にきれいに上下で再現していることが分かります。

そういう目で現在の相場を眺めますと,75ヶ月サイクルの中間点37-38ヶ月(緑■)では同様に小さめの頂点を付けるのですが,現在の1.16台からの上昇は,2008年の3-5月くらいに出現するであろうサイクル中央の頂点を目指す動きの一環として捉えることが出来そうです。また,直近の下落のボトムでは,相場の中心ラインである水色のラインからの乖離率がマイナス5-7%程度であることを考慮すると,次の来るべきピークの高さは,この水色のラインから乖離率プラス5-7%方向と考えるのは素直な理解です。

ということで,EUR/USDで言えば,USDの変動の影響というのも考慮しなくてはいけませんが,仮にその他の通貨の変動をあまり考慮しないでも良いとすると(つまり,EUR以外の主要通貨が軒並み下落してEURだけが突出して上げるというようなことは起こらないと考えると),現在のレート1.30の相対値としての予想レートは1.3650-1.39付近と見積もることができます。

また,2000年の大底からの2005年1月高値にかけての水色の中間ラインまでの復帰局面で,2003年5月に同ラインを一度トライしているという点(黄色■)を考慮すると,2010年3-6月高値に向けて上昇するにしても,一度は2009年4-6月くらいに中間ライン1に向けて(右側の黄色■)調整をすると考えるのは,とても素直な理解のような気がしています。

ということで,純粋にテクニカル的な分析から,2010年前半に現在のレート1.30の15%増しの1.50付近をトライするというシナリオを現在考えていますが,その道のりは一直線ではなく,2008年前半にまず第一のピーク,それから2009年前半にかけて少し大きな揺り戻しをやり,それから最後の息の長い・最も力強い上昇局面で一気に15%の上昇をやるような気がしています。

現在1.29-1.30付近であまり確たる方向感がないままに漂う時間が続いていますが,これは30年近く相場を支配している長期変動の中心ライン(図中水色ライン)を上に抜くのに相当のエネルギーを費やしているためと考えています。つまり,図を良く見ますと,水色の下に抜けたのは1999年の3月付近であり,9年近くこの水色のラインより下にあったわけです。

ですから,水色のライン近くというのは値頃感的に言えば,10年近い間ずっとEURの売り頃のレベルであり,相当戻り売りの勢力が強いということが言えますが,逆に言えば,これより上に抜けて月足が形成された場合には,10年クラスの猛烈なEUR買いのエネルギーが噴出するポイントとも言えるわけで,まさに天下分け目の局面に現在は位置しているような気がしています。

こういう時に逆をやっていると数年戻ってこないポジションを抱えてしまうことになりますから,少し方向感がハッキリするまであまり無理をせず,様子見にするというのも戦術としてはあるかもしれません。


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テーマ:FX(外国為替証拠金取引) - ジャンル:株式・投資・マネー

2007.02.14 | | Comments(0) | Trackback(0) | 不定期独り言


2006年損益と2007年の展望

今日は相場の話ではなくて,個人的な話題。

既に新年入りして1週間たちますが,個人的には今週より本格始動という感じです。それに先立ち,今週末は少し2006年の個人的な取引を振り返っていました。2006年の年間収益は以下のようになりました。

短期勘定 : 218.51% (毎日の短期売買用)
長期勘定 : 68.19% (中長期展望の長期ポジション用)
全体収益 : 149.31% (年間収益÷年初資本)

運用比率はほぼ50%ずつなので,収益性という点からは短期売買にもっと資金を投入すれば効率は良いのでしょうが,やはり短期売買の金額が大きくなると必要以上に心理的なプレッシャーが大きくなることから,今くらいの比率で良いのかなという気がしています。また,仕事をやめてからは生活資金を毎月引き出しているので,その分だけ再投資効果が減じられ,効率が落ちているかなぁという気はします。

なお,2005年は100%ちょっとでしたので,少し利益が増えた格好ですが,これは変動幅の小さいドル円に見切りをつけて,EURUSDやEURCAD,EURAUDなどのユーロクロスを主戦場にしたためと感じています。確かにスワップの受け取りを考慮すると2005年に引き続き2006年もドル円は買いだったのかもしれませんが,やはり値動きが小さいと「なかなか動かないな」と心理的に焦れてしまうので,短期的な売買という意味では個人的には2006年のドル円は適さなかったようです。実際,トレード機会という意味でも,ドル円の売買は個人的な総取引高の5%に留まっており,低調でした。

一方,クロス円は取引高で20%を占めるので取引自体は多かったものの,トレンドがまだ強く上昇の過程にあるにもかかわらず,高値での売り狙いを続けたため,損益自体は辛うじてプラスを確保したものの,利益と損失が拮抗しており,投資効率が悪い行動でした。EURJPYなどは20ヶ月程度である程度の底値を形成するような動きを繰り返しているため,それを狙ってのShort戦術でしたが,それが失敗した格好です。なお,既にそのサイクルは破られていますが,これはつい先日チャートを載せました10年スパンの大トップを付けに行くサイクルのクライマックスを迎えているためと見ています。そういう意味では,やや勇み足でしょうか。

投資効率が極めて高かったのは,EURCADとGBPCHFです。EURCADはEURCADで見ても,USDCADで見ても,個人的に歴史的な大きい底を付けたと思っていたので,1.40台から注意深く拾っていたことが功を奏し,相場が上に突き抜けた際には,短期勘定でも中長期勘定でも大きな利益を上げることができました。相場の最後で週足の中期レジスタンスを一気に抜くのは難しいだろうと思って1.48Highから1.50付近で売り向かいにしてしまいましたが,それを差し引いても満足のいくオペレーションでした。

今年は予想が少し難しいですが,既に5年移動平均も上抜いたことで目先は1.5480付近のターゲットを目指しているところですが,この付近には10年クラスの超長期レジスタンスも二重に控えており,一定の天井となりうる可能性はあります。しかし,ここを抜けると1.65を目指す次の動きに移行する可能性が出てきますが,この動きがあるにしても,今年後半ではないかと見ています。今は,慎重に見極めるべき局面のように感じます。

一方,GBPCHFは中長期勘定で小さく持っていたこともあり,方針にあまり登場しませんでした。確か,6月から7月にかけて2.26台以下をウロウロしていた時に登場したくらいだったように思います。本ペアは,ここ数年85週前後でひとつのサイクルを描き,また0.382と0.618の節目日柄付近で天井や底を形成するような相場付きになっており,現在は2006年7月3日の週の2.25台の底から32-33週程度(85週の0.382長さ)の節目に当たる1月末から2月始めにかけて大きな天井をつける過程にあるように見えます。ターゲットはとりあえず2.45付近。ここをトライした後は,少し方向感が変わる可能性があるでしょうか。

ここのところ,円の弱さばかりが際立っていますが,EURUSDやGBPUSDの変動幅を考えると,円と同じ低金利通貨であるUSDCHFも変動幅がやや他の欧州通貨に比べると小さくなっており,高金利通貨買いの資金フローからはやや外れているように見えます。つまり,現在はUSDの短期金利が高いという「障害」が意識されているので積極的にCHFロングを積む状況には無いということですが,しかし,なんらかの新しい材料が出てきてCHF買いのフローが出てきた場合には,GBPCHFなども少し方向感が変わるかなぁということです。

以上のようなCHFクロスのチャートから見る日柄の材料,それから買いフローから取り残されている点などを考慮すると,年初に少し相場の流れが変わる可能性があります。しかし,当面はまだ上値追いのトレンドが強い点と,日柄の面から予想される1月末から20週程度後の6月くらいの次の節目で再度天井をつける可能性もあることを考えると,ここから半年は下落があれば慎重に押し目を拾う方針で良いような気もしています。この辺は臨機応変に判断しなければいけないところですが,しかし,中長期の方向感としては,2.35より下は買いで戦えるのではないかと考えています。そして6月くらいに一つ天井を付けてくれば,そこでは確実に利益を確定させていきたいところです。

一方,今年の注目ペアはEURUSDでしょうか。先日日足の10年チャートを示した通り,現在のドル高の流れは2007年早々にも終了し,ここから静かに反転に向かうものと考えています。ただし,この動きも一気に進むわけではなく,円の弱さが意識されるように,他の話題で当面の動きは静かに推移する可能性もあるかなぁという気がしています。しかし,やはりUSDのインデックスチャートの分析や,ここが個人的に気になるところですが,ダウ工業30種平均の動きなどを見ても,現在のドル高の動きは今年の始めで大きな山場を迎えるのは間違いないだろう,と思っています。<ここは去年後半からの見方を堅持

では,きっかけは何か。現在のところは全くこれについて見通しはありません。一つ考えられるのは,前述のダウの調整でしょうか。ダウは12,050ドルの節目のラインを突破したことで800-1,000ドルクラスの上昇局面入りした可能性が高いですが,やはり10,000ドル程度か,10,000ドルがちょっと割れるくらいまでの調整は入るものと見ています。なお,最近のブルームバーグラジオなどを聴いていると,エコノミストは経済の見通しに総楽観論,マーケットアナリストは株式相場の強気予想のオンパレードですが,これには非常に違和感があります。ITバブル後の株式相場の軟調局面と良く似た状況に感じます。当時,新しい技術の発展などによる生産性の向上にによってアメリカ経済は新時代を迎えた,というようなニューエコノミー論が跋扈していましたが,大きな嘘でした。

確かに生産性の向上などもあるでしょう。しかし,だからと言って後退局面の無い経済循環は無いのです。また,経済の過熱を防止するために金利を引き上げて,スピード調整をしようと試みたのはFRB自身です。住宅市場の軟調も望んだ通りでしょう。しかし,調整が上手くいったからといって株価が上昇し続けることの理由にはならない。むしろ,現在の株高は,テロ後に一時アメリカを忌避していたイスラムマネーやロシアマネーが世界を一巡した後,再度アメリカに還流していると見るのが正しい姿なのではないかと思っています。また2006年は,EURUSDなどで見ると,終わってみれば結局は1年を通してずっとドル安で推移していることが分かります。このドルの割安感もアメリカの株式を割安に感じさせる要因に働き,資金を誘引したように感じています。そしてもちろん株価自体も上がりました。

アメリカの景気が調整局面に入った時,既に住宅市場は天井打ちを済ませていますから,資産価値の増加を背景にした消費の大きな伸びは期待できない。そうなると,株価の下落よりもむしろ消費の落ち込みを意味する貿易赤字が減り始めたところが危険の予兆のような気がします。個人的な着目点でしょうか。

それから,日本サイドの要因としては,日銀の金利の引き上げを注目しています。もちろん皆さんもそうでしょうが。今日もNHKの朝の番組で自民党の中川幹事長がしきりに日銀の金利引き上げを牽制する発言を繰り返していましたが,政治サイドは低金利の維持を求め,日銀は日本だけ出遅れた金利引き上げ路線に乗りたい思惑があります。

わたし個人の見方としては,日銀は2006年3月に量的緩和という異常事態を解除し,7月に0.25%の引き上げが行ったことが早まった処置ではなかったことを示すため,また自身が述べている「慎重なペースで」という文言を守るためにも,0.25%引き上げてから半年の節目である12月から1月のタイミングでもう0.25%の引き上げを行いたいのではないでしょうか。そうでなければ,夏に参議院選挙が控えることを考えると,選挙が近づけば近づくほど,特に春以降は夏まで上げられない。

また,7月の0.25%引き上げから時間が長引けば長引くほど,次の引き上げまでの期間が標準的なタイムスパンとして認識されかねない。参議院選挙後をこのまま待っていると,日銀のいう「慎重なペース」の金利引き上げとは,1年スパンで0.25%という市場の認識になりかねない。これでは引き上げペースが遅すぎて,日銀が描いているであろう姿に到達するのが難しくなる。

ということで,0.25%を年初に確実に上げて,日銀の言う慎重なペースとは半年くらいをベースにするんだよということを明らかにし,また参議院選挙が終わるまで静観し,景気状況を見れば年内にもう一度0.25%の引き上げを行いたい,ということではないかと考えています。それが基本線です。しかし,これも日銀としてはアメリカの景気がソフトランディングし,しかもインフレが高止まりして,アメリカの金利も維持されるようなことを想定していると思います。そうなれば,年内に0.75%を実現することも夢ではなくなるような気がします。

しかし,2007年後半はアメリカの景気がFRBの引き締めの結果により,予定通りに調整局面入りしており金利が4%台前半に引き下げられている可能性がある。そうなると,円高ドル安を誘引しかねないアメリカの金利引下げ時の日銀の金利引き上げというのは更なる政治圧力にさらされる。自民党などは強行に反対するでしょう。そうすると,参議院選挙後の金利上げは,よっぽどの根回しがなければ難しくなるかもしれない。

そう考えると,やはり年初で0.25%を上げて,参議院選挙を待つというのがベストシナリオのような気がします。仮に政治圧力&アメリカの経済状況(金利下げ)により参議院選挙後の金利引下げが難しくなると,今のタイミングで上げておかなければ2007年末も金利が0.25%という事態にもなりかねない。そうすると,量的緩和を解除したことはまぁ良いとして,そもそも0.25%を引き上げることは時期的に正しかったのか?という日銀の信任問題にもなりかねない。

色々書きましたが,ともかく,1月か2月には金利上げをやると思います。そして参議院選挙前は政治に配慮し傍観。あるいは政治サイドにリップサービスするかもしれません。しかし,日銀としてはアメリカサイドの景気事情・金融事情が許せば年末か年度内にもう0.25%上げて0.75%にしたいのではないでしょうか。それが日銀が現時点で描くベストシナリオのような気がします。

為替の影響としては,日銀が3度金利の引き上げをやることができれば,金利そのものの影響はそれほど無いにしても,日本が緩やかながらも金利上げサイクル入りしたということを世界的に宣言して,世界的な過剰流動性の原因となっている日本からの資金流出が逆流することがあるかもしれないと思っています。既に雑誌の記事などでも広く触れられていますが,債券などは新興国の低格付けのものから高格付けに,株も新興市場の成長株から先進国の大型株やM&A絡みの株,それから国際優良株にシフトしつつあるように見えます。そうなると,出遅れで割安感のある日本の株への資金の流入+キャリートレードの巻き戻しがあるかなぁという気がします。それに加えて,ここ数年でドル安円高基調だ,ということにでもなれば,更に円建て資産の価値は増すことになりますし。世界的な鉄鋼業界の再編から取り残された日本には有力鉄鋼会社がいくつかあります。また,解禁が延期されている三角合併の件なども,解禁されれば今後日本でM&A絡みの資金流入が出てくることにもなる。色んな要素が日本への資金流入と円高を示唆しているように感じます。

まぁまだこの辺りは色んな予想の上に予想を立てる仮想シナリオでしかありませんが,金利動向は金利の高さ云々ではなく,資金フロー変化のシグナル効果がありますので,それに注意したいと思っています。

なんか今日もグダグダ書いてしまいました。明日からはまた為替を頑張ります。なお,1月末くらいからブログ上でシグナル配信のデモをやってみようかと少し考えています。リアルタイム更新は少し難しいので,30分に一度くらい数ペアだけシステム勘定のポジションを更新しようかと。というわけで,システム構築もガンバリマス。以上


2007.01.08 | | Comments(0) | Trackback(0) | 不定期独り言


補足:JPYインデックスチャート

22:47

日曜日の記事でUSDとEURのインデックスチャートについて触れ,他通貨とは異なる長期下落傾向に陥りつつあるUSDを少し論じましたが,USDと並び特異な動きを見せているJPYについてもチャートを示すことにします。良くご観察下さい。

http://blog-imgs-30.fc2.com/f/o/r/forexnewdeal/1975-2006Month_JPY.gif

赤線で示されたゾーン,また青線で示されたのは先日のEURとUSDのグラフと同様にUSDの動きを示しています。今回はこれにJPYのグラフを重ねてみました。ピンクの線がそれに当たります。また,1970年代の1ドル360円から80円まで行った30年スケールの超長期円高トレンドのトレンドラインを右肩上がりの紺色の直線が示しています。上限線と下限線,また0.382と0.618幅に該当するところにラインを引いて見ています。

円高は前述の通り360円から80円まで行ったのですが,これをインデックスチャートで見ると94年のピークという形で見ることができます。これが超長期円高トレンドの第一の極限点でした。そしてその後の揺り戻しは0.382/0.618のラインでは止まらずベーストレンドとなる下限線まで戻すことになりました。これが1ドル147円まで行った1998年の揺り戻しです。その後,再度の円高揺り戻しではトレンド上限線には届かず0.618のラインで止まり1ドルは101円まで行きました。

この二つの頂点はいずれも1.3に迫るライン(水色)で跳ね返されており,30年に渡る超長期円高トレンドが終了したとすれば,この1.3のラインというのは戻りの限界点ではないかと考えています。

さて,ここからが現在までの動きのフォローになりますが,まず第一に2003年に115円付近に見えていたヘッドアンドショルダーズのネックラインを切り101円まで行った「円高」局面で実は実効インデックスベースでは超長期トレンドのベースライン(下限線)を割り込んでしまいます。これは,確かに対ドルでは円高は2003年以降進みましたが,実は他のEURやGBPに対してで見ると円安が進行しており,これを考慮して実効的な円の強さを推し量ると,実はベーストレンドラインすら割り込んでしまったのです。つまり,本当は115円のネックライン割れは再度80円付近くらいまで円高が進んでもおかしくないような局面であったのに,数十兆円にも相当する通貨当局の実弾介入により101円で下げ止まりました。これを反映していることになります。

そして2005年1月の101円までの局面ではJPYは戻りを試みるものの,結局大きなトレンドとしては緑色の下降線で示された6年超の長期低落ラインを突破することが出来ず現在に至っています。

さて,ここからがこのグラフを持ち出してきた理由になります。これからどうなるのか。相場は上げるか下げるか変わらないかの3つしかないので至極簡単なのですが,でもそれが非常に難しい。しかし,現状は大きな歴史的な分岐点に位置しているように見えます。

というのも,青色の水平線で示された0.9付近のラインはプラザ合意後(図中124がプラザ合意のポイント)の約20年の間の相場の節目であったレベルなのです。つまり,1985年に相場が円高方向に走り出したのが一旦止まったのも0.9のライン(150-160付近),初めて1ドル120円のラインが突破されてその後1ドル80円まで急進した場面の基点(図中211)も0.9のラインでした。また,1998年の147円の相場を止めたのもこの0.9のラインです。そして現在のJPYのインデックスは0.9に迫ろうとしています。

本年9月4日117.44の場面が0.9121,10月27日119.04の場面が0.9125,11月9日118.57の場面が0.9122,そして本日の値が0.9123。この0.9120のラインで本年4度跳ね返されていることになります。JPYが6年超の円安傾向のトレンドから円高方向へ戻り始めるならこの0.90のラインが機能するのではないかと考えています。そして,戻りを試すのであれば,既に↓に抜けてしまった円高トレンドのベースラインとの衝突を目指すと考えるのが自然です。(修正円高の開始)

それではどこまで戻るのか,というのが気になります。大局としては既に30年超の右肩上がりのトレンドラインは下に抜けてしまっていて,30年超の円高トレンドは終焉していると見るのが素直な理解ですから,そうなると水色で示された1.3のラインは突破しないだろうと考えるのが自然です。つまり,トレンドライン下限線(ベースライン線)が水色のラインを越える領域では衝突しないことになります。

トレンドライン下限線を延ばしていって1.3の戻り限界線との衝突位置を探ると,このチャートからは今月を含まずに計算して50ヶ月後という数字が計算されます。そうすると,遅くとも2011年の2月までに修正円高が起こることになります。そして,2011年2月の最長の日柄でそれが発生する場合には,1.3÷0.9=1.44ですから,まことに大雑把な計算では116円÷1.44=80.55円という数字が出てきます。

しかし,これではいくらなんでも行き過ぎという気もします。そこで,USDJPYの大底の間隔を大まかに計算しますと,大よそ50ヶ月から65ヶ月でサイクルボトムを見ることが分かります。それで前回のサイクルボトム=円高は2005年の1月でしたから,そこから計算すると大よそ60ヶ月として,既に22ヶ月が経過していますから残り38ヶ月を円高方向に戻るとすると2010年1月に頂点,そしてその時のトレンドライン下限線の位置は1.20付近なので,1.2÷0.9=1.33。したがって116円÷1.33=87.21。

以上のような考察(たわ言?)をまとめますと,少し長めに65ヶ月程度の間隔を持つ場合を考慮すると2010年前半に81-87円の間の頂点を付けるような話になるのではないかということになります。相場は値段の関数でもありますが,時間の関数でもあることを考えると,タイムスケール的には上記のような動きがベースではないかと考えています。

一方,上のような大風呂敷を広げておいて「この0.9のラインを割り込んでしまうという場合には」なんて書くのも読者をバカにしているような気もするのですが,まぁ相場は想定外も考えておかなければならないということを考慮してお許しを頂くとすると,この0.9のライン割れは1ドル360円から始まったドル高トレンドの完全な終焉につながり,戻りはあっても今度はこの0.9のラインを抜けられない経済環境に陥っていく(いた?)と考えています。

その場合には,去年来申し述べてきたように,USDJPYで言えば1ドル130円越えの相場が出現し,円クロスも史上最高値を猛烈に更新し続ける相場があと3年は続くような環境に移行したと思っています。つまり,USD及びJPY以外の通貨は昨日のEURのグラフのように戻り高方向への動きを始めており,対欧州通貨での円安が続いたということになります。

そして,おそらくこのようなことが起こる可能性はゼロではなかったと思います。何が直接的な引き金を引いたかは分かりませんが,ファンダメンタル的には日本の公的セクターの状況は極めて悲惨な状況といわざるを得ません。中央政府の放漫財政は改まっていませんし,地方公共団体の財政にいたっては風前の灯火といえる状況です。

これまで景気が悪くなると政府による短期金利の低め誘導や資金需要の低迷を理由に長短金利共に低下し続けてきましたが,しかし次の景気低迷局面では地方の財政破綻などを理由にする金利のリスクプレミアムの高まりによって長期金利が上昇し,更に財政が苦しくなるという現象が見られると思っていました。また,長期金利が上昇すると住宅ローンなどの社会的コストも増加しますから,そういう意味でも経済循環が苦しくなる可能性がありました。

しかし,去年の小泉さんの郵政選挙のように,短期的な目くらまし政策の連発によりスッカリ日本国民は騙されてしまったように思います。ままた景気が上向きになってきたことも問題の本質を忘れるには都合がよかったのでしょう。結果的に,今回も先送りとなってしまいました。

ということで,今回はこの0.9ライン割れは無くなったかなと考えていますが,すごろくで言えば暗澹たる状況に陥るのは一回休みになっただけなので,潜在的にはこの大きなサポート割れはいずれ必ずやってくるものと思っています。

そういう意味で,とりあえず2011年くらいまでは円高も来るでしょうから,それを利用してしっかり資産形成をして,来るべき経済後退局面下でのインフレという最も扱いにくい経済環境に備えるとしましょう。なお,人口動態のこれからの30年についての個人的な研究では,2020年くらいまでは人口は減り続けるものの,資産形成層(高齢者)の存在により金利は低めに推移するという結論を得ていますが,その重石が取れた時には金利がオーバーシュートし始めると思っています。しかしそれは経済のファンダメンタルが現在と全く変わらず人口動態のみが変化した場合の推計ですので,財政政策などの経済環境が悪い方向に変化すれば,2020年以降のオーバーシュートは早まるでしょう。

なお,人口動態の今後の推移に関する個人的な研究についてはまたいつか機会があれば。。。


話がスッカリ脱線してしまいましたが,とりあえずJPYのチャートを見たいというリクエストがありましたので,それにお応えしておきます。


2006.11.28 | | Comments(3) | Trackback(0) | 不定期独り言


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プロフィール

幸太郎

Author:幸太郎
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